「宇宙人、東京に現わる」

1956年、SFでは国内初のカラー作品。

岡本太郎デザインによる宇宙人(パイラ人)が有名ですね。


初めて観たのは中学生の時。(だったと思う)

当時広島では新しいテレビ局、TSS(テレビ新広島)が開局され、その試験放送がしばらく流れていました。

その時放送されたのが「宇宙人 東京に現わる」でした。

SF映画好きとしては、嬉しかったですね〜。^_^

でも部分的な記憶しかなく、ストーリーは覚えていませんでした。

数年前にDVDをAmazonで購入。 久しぶりに鑑賞しました。


勧善懲悪ではなく、宇宙人が大変友好的に描かれているのがいいですね。

(海外では友好的な宇宙人を扱った映画はすでにあったようです)

今回鑑賞して思ったのが、1950年代の日本を映した映像が貴重だなあと。

田舎の映像はものすごくのどか!

(余談ながら、「怪奇大作戦」の信州あたりを映した映像も素晴らしくのどかだったなあ…)

都会に居る博士の自宅が典型的な日本家屋。ドアが無い!障子、フスマ。

まるで小津安二郎の映画を観てるみたい。


のどかでのんびりしているかと思うと、そればかりでは無い。

惑星が地球に衝突することが分かった国民がパニックになります。

戦争の記憶がまだしっかりとあるせいか、避難するシーンは物凄い緊迫した状態。

防空頭巾を被っている人も多く見られる。

小さな子供たちを残して親が離れていくシーンなどは学童疎開を彷彿とさせるし、戦時中の再現を見ているようです。

1951年の「ゴジラ」にも避難するシーンがありますが、モノクロです。

カラーで観ていると、「これに近いことが実際にあったんだなあ」と思いました。


パイラ人が出てくるシーンの音。

どっかで聴いたことがると思ったら、「ガメラ」が飛んでる時の音でした。^_^

Wikiで調べたら、「ガメラ」ではこの音を流用したそうです。

さらに、この映画を観た後、スタンリー・キューブリックは「2001年宇宙の旅」の撮影を開始したと書いてありました。

わざわざ書くのは、何かインスパイアされたものがあったのか??

小林義男 Yoshio's Ownd

広島県安芸郡府中町在住のミュージシャン 小林義男 の情報発信サイト DTMレッスン、レコーディング、演奏やってます。 自主制作CD販売中。