田舎である大崎上島、木江(きのえ)のことを書いた穂高健一さんの「神峰山」を読む。
著者の祖父が大崎上島の中学教師で大崎上島の歴史を調べていたそうだ。
アルバム「おちょろ心中」の制作にあたって、もう一度田舎のことを調べてみようと思った。
ネットではいくつか訪問レポートがあったり、歴史を紹介している記事がある。
その中で2017年頃、有志が集まって上島の神峰山にある小さな地蔵を保存する活動の記事があった。
確かに神峰山には小さな地蔵が点在している。(その数、数百と言われる)
実はあれは1体1体が「おちょろ」と呼ばれる女郎の無縁仏である、と書いてあった。
これは地元の人間でありながら、全然知らないことでショッキングだった。
この活動に参加していたのが穂高健一さんで、木江の過去を文章にしている数少ない方であった。
書籍の紹介もあり、amazonでは「神峰山」が手に入るので早速注文してみた。
本に出てくる地名、建物の名前など自分でも知ってるものばかり。
記録としてではなく文学作品として書かれた面もあるので、内容の全てを事実として捉えるには無理があるとは思うが、それにしてもよく調べてある。
木江のことは親から色々聞いていたがこの本で初めて知ることの方が多い。
しかし我が地元ながら、何と木江の罪深いことよ...。
突き詰めれば日本の戦後復興は最下層の人たちのおかげじゃないかと思うようになった。
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